aile
はじめに
さて、皆さんはボランティアをしたことがありますか?
小学生の時にゴミ拾いなど強制的にやらされた人も多いでしょうからやったことがない人は少ないかもしれません。
では、自分から参加したことはありますか?
今回、ボランティアサークル「aile」の活動に参加させてもらうことができたのでボランティア活動に目を向けてみました。
サタデースクール
参加したのは小学校での活動。
その内容は休みとなっている土曜日に小学校3、4年生30人ほどと一緒に土曜日の午前を過ごすというもの。
サタデースクールという名前ではあるが、授業というよりはレクリエーションに近い。
まず朝8時に集合し、それぞれが簡単な打ち合わせをしてメンバーが自身の今日の目標を定める。
小学校に着いたのは9時頃。10時からサタデースクールが始まるのでそれまでに準備をする。
10時から始まるにもかかわらず、子供たちの中には9時に来て遊ぼうとする子がいるほどaileのメンバーとは打ち解けている。
待っている子供たちと遊んだが、15分ほど遊んだだけで疲れるほど元気だった。
10時からサタデースクールが開始。
参加した日はちょうど今年度最後のサタデースクールということで、学習ではなく図画工作の授業に近いことをした。
ゲームも交えつつ子供たちは1時間半ほど図画工作を楽しんでいた。
残りの時間は以前の活動で作った凧をプレゼントした海外の小学校からのお礼を聞いたり、記念写真を撮ったりして過ごした。
終わってからも別れを惜しんでいるのかなかなか帰らない子供も多かった。
中には住所などを聞いて正月に年賀状を送ってきてくれた子もいたそうだ。
子供たちだけでなく先生にも感謝されている。
「今まで以上に学校に求められているものが増えており、教師だけではその課題を全てこなすことが難しくなっています。
だからこそ、地域を巻き込んで取り組んでいくということが必要になっています。
そこでボランティアの方々の力をお借りしようということでaileにも協力してもらっています。
いろいろな工夫をして活動を行ってくれているので非常に助かっています。」
しかし、少し前まではサークルの人数も多くなく活動にも苦労していたという。
そんなaileが現在に至るのに鍵となったものがある。
PARサイクルである。
PARサイクル
aileでは今回参加させていただいた小学校での活動以外にも、もちろん冒頭にも書いたゴミ拾いなどいろいろな活動を行っている。
ただ、どんな活動を行うにしても『PARサイクル』という流れを大切にしているという。
PARとは、
Preparation(準備),Action(活動),Reflection(反省)
の頭文字を取ったもの。
何より印象的だったのは参加したActionの内容ではなくReflectionにかける時間が長いことだった。
実際の活動が終わり、反省と言ったところでやはりボランティア活動そのものが主なのだから
そんなに時間をかけないだろうと思っていた。
しかし、この考えは甘かった。
この反省会まで残っていたのは自分も含め8人だった。
反省会の内容は一人が今日のことについて良かった事、悪かったことなどを発表する。
そして他の人間がそれについてこうすれば良かった、とかあそこは良かったなどディスカッション形式で行う。
2グループに分けて行ったとはいえ、一人に30分近くかけたので2時間ほどかかった。
活動している時間とそれほど変わらない。
感じたのは、aileの人はボランティアをすることに満足するのではなく
どれだけ質の高いボランティアをできるかを目指している、ということだ。
その熱意のおかげだろう。
オファーなども来るためほとんどの土日が活動で埋まっているそうだ。
言葉には出さなかったが毎週土日活動というのは忙しいだろうし、そのような様子も伺えた。
だが、それ以上にやりがいのあるサークルに出会えたという喜びがその表情にはあふれていた。
そんなaileの代表本間さんにいくつか質問してみた。
やっててよかったことはなんですか?
「ボランティアって誰かのために自分を犠牲にして活動するってイメージがあると思うんです。 でも、そうじゃなくてボランティアを通して自分も成長できるんです。 それにこういう活動を通じていろんな人とも知り合えることができたのは何より大きいと思います。」
やり始めたきっかけは?
「もともとボランティアに関しては結構あかるい家庭だったので、そのおかげで知識もありましたし。 ボランティアのお世話になったこともあるので、恩返しっていう意味も含めてやろうかなと。 あ、あと教師になりたいと昔は思ってて。今はそうでもないんですけど。 この二つが大きかったですね。 それで特にaileだと今日みたいに小学校での活動もあるのでちょうどいいなと思ってaileに入りました。」
「aile」の目標は?
「サークルの目標として、『誰とでも暖かい家族のような関係に』を掲げています。 ボランティアをするっていうのはだからちょっと違って。 例えば家族の看病をするのは意識的にやることじゃないですよね。それが当然であって。 だからボランティアもそういう意識的というか特別なイベントじゃなく、 日常的なこととしてできればいいなと思ってます。」
新入生に向けて
「興味があるなら是非一度活動に参加して欲しい。 さっきも言いましたけど、ボランティアって別に自分が犠牲になる活動じゃないので。 自分にも絶対プラスのある活動だと思うので、一緒に活動を通じて成長できればと思います。」
おそらく社会人になってからボランティアに参加というのは難しいだろう。
時間に余裕のある大学生活。
学生の間に一度くらいボランティアに参加してみるのもいいのかもしれない。
興味のある方はaileのホームページへどうぞ。