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<北朝鮮核問題>北朝鮮が政策転換 多国間協議に応じる可能性


1. お名前 2003/04/14(月) 08:41:53
朝鮮中央通信によると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)外務省スポークスマンは12日、「米国が核問題解決のために対(北)朝鮮政策を大胆に転換する用意があるなら、我々は(問題解決へ向けた)対話の形式には、さしてこだわらない」との談話を発表した。朝鮮通信(東京)が伝えた。あくまで米朝直接対話を主張してきた北朝鮮が米国や日本が主張する多国間協議にも応じる可能性を示したもので、北朝鮮側の大幅な政策転換を意味する。北朝鮮の核開発により、イラク戦争後の緊張激化が予想されていた朝鮮半島情勢が、対話による緩和に向け動き出す可能性が出てきた。 

 スポークスマンは、まず核問題の平和解決のためには「当事者である朝米両国間で直接会談が開かれるべきだ」という従来の主張を繰り返した。そのうえで、直接対話の目的は「米国が対(北)朝鮮敵視政策を放棄する政治的な意思を持っているか確認するためだ」と指摘。

 さらに「米国は、わが国の周辺諸国が参加する『多者会談』を主張している」と述べ、米国が北朝鮮敵視政策を転換するなら「対話の形式には、さしてこだわらない」と明らかにした。

 米朝直接対話による体制維持の保障を求める北朝鮮は、昨年12月以来、核施設再稼働宣言などの強硬策を次々と打ち出してきた。今月6日には「いかなる先端兵器による攻撃も撃退できる強大な軍事的抑止力を備えてこそ、国と民族を守れるということがイラク戦の教訓」とする外務省スポークスマン声明を発表し、国際社会では「北朝鮮は核兵器開発を急ぐのでは」と危惧(きぐ)の声が広がっていた。

 米朝関係筋は、北朝鮮の政策転換について「イラク戦争を通じて、国際社会の制止にも応じない米国の強硬な意思と、米軍の圧倒的な武力を見せつけられ、金正日(キムジョンイル)総書記が、瀬戸際政策だけでは問題解決できないと判断した可能性がある」と分析している。

 外交筋によると、米国が構想する多国間協議の枠組みとして、当初、国際社会では国連安保理の5常任理事国に日本、韓国、北朝鮮、オーストラリア、欧州連合(EU)を加えた「5プラス5」方式の実現が模索された。しかし参加国が多すぎるとして放棄され、現在は、韓国、北朝鮮に日、米、中、露が加わる「6者会談」などが検討されている。

2. お名前 2003/04/14(月) 08:42:44
朝鮮通信(東京)が12日に伝えた朝鮮中央通信によると、北朝鮮外務省スポークスマンが朝鮮中央通信記者の質問に答える形で同日、発表した談話要旨は次のとおり。

一、核問題を平和的に解決するには、当事者の朝米間で直接会談が開かれるべきである。

一、我々が直接会談を主張するのは米国が対北朝鮮敵視政策を放棄する政治的意志があるかどうかを確認するためだ。

一、米国は周辺諸国参加の『多国間会談』を主張している。周辺諸国の核問題の平和的解決を願う立場は明白である。

一、米国が核問題解決のために対北朝鮮政策を大胆に転換する用意があれば、我々は対話の形式にはこだわらない。

◇多国間協議開始に期待感 日本

 日本政府は、北朝鮮が多国間協議に柔軟な姿勢を見せたことについて「日米韓や中露が多国間協議に応じるよう求めてきたことへのシグナル」(外務省筋)と「成果」を指摘、米朝を中心とする多国間協議開始に期待感を示した。

 外務省幹部は12日、「我々のメッセージに対し北朝鮮がどう反応するかを見ていた。イラク戦争の戦況に刺激されたのだろう」と述べ、イラク開戦で、米国の強硬路線に警戒感を強める北朝鮮が柔軟路線に傾斜し始めたとの見方を示した。

 これまで日本側は北朝鮮に対し、独自ルートを通じて「弾道ミサイル発射などこれ以上事態を悪化させれば、日本国内にも強硬論が出てくる」と「警告」する一方、「米国を含めて平和的解決を求めている」と説得工作を続けてきた。

 北朝鮮はイラク情勢が緊迫化した3月中旬以降、多国間協議については拒否せず、「検討する」との態度に変化したが、米国の姿勢については「いくら説得しても容易に納得しない」(日朝関係筋)と、警戒感を解いていないという。

 それだけに、12日の北朝鮮外務省談話で「周辺諸国が平和的解決を願う立場は明白。問題は米国」と指摘したことについて、外務省筋は「米国から平和的解決の言質を引き出し、米国内の強硬論台頭を避けるのを優先させた」とみている。

 ただ、外務省内には「北朝鮮はすぐに協議に応じることにはならないだろう。協議で何を獲得するか、見定めてからではないか」(首脳)との見方もあり、米韓や中露とも緊密に連携し、北朝鮮の狙いを慎重に分析する方針だ。

3. お名前 2003/04/14(月) 08:44:01
◇「早くもイラク戦争の波及効果」 米国

12日の北朝鮮外務省スポークスマン談話は、米ブッシュ政権の特に強硬派にとって「早くもイラク戦争の波及効果が出た」と解釈できるものだ。しかしこれでは満足せず、さらに北朝鮮を締め上げようという「意欲」が高まる可能性があり、緊張局面の早期打開につながるかどうか即断できない。

 米政府は昨年10月、ケリー国務次官補(東アジア・太平洋担当)の訪朝で北朝鮮の濃縮ウラン開発計画を確認した後、同計画を廃棄しなければ米朝直接対話には応じないとの方針を堅持。その後、北朝鮮の核問題は「日韓中露など周辺国の安全保障にかかわる国際問題だ」という見解を示し、多国間の枠組みでなら協議に応じる姿勢をとってきた。

 北朝鮮はこれに強く反発し、表面上あくまでも米朝直接対話を求めてきたが、ケリー次官補は3月26日の上院外交委員会で「軟化の兆し」があると証言。その後、ニューヨークで、米国務省のプリチャード朝鮮半島和平担当特使と北朝鮮国連代表部の韓成烈(ハンソンリョル)次席大使が協議したことが判明している。

 また11日には、北朝鮮の朴吉淵(パクキルヨン)国連大使が、多国間協議の仲介を目指すアナン国連事務総長と会談した。

 北朝鮮は昨年から今年にかけて、寧辺の核関連施設の凍結解除や核拡散防止条約(NPT)からの脱退宣言など強硬措置を次々にとり、緊張を高めた。米国がイラク攻撃で手一杯になる機会をとらえ、弾道ミサイル発射実験や使用済み核燃料からの兵器用プルトニウム抽出など、さらに過激な手段をとる可能性も指摘されていた。

 しかし実際には、イラク戦争の戦況を見ながら譲歩のタイミングを図っていたことになる。フセイン政権が崩壊した現時点で「対話の形式にはさしてこだわらない」と発表したことは、極めて露骨な譲歩だ。北朝鮮にとっては屈辱的だが、米国が「イラクの次の標的」を探しているとも言われる状況下、やむをえないと判断したものとみられる。

 これは「強く押せば北朝鮮は引く」と主張してきたブッシュ政権内強硬派への追い風になる。日韓などの立場に配慮して多国間協議を進めようとするパウエル国務長官らの方針に、「もっと押せ」という圧力が加わる可能性がある。

4. お名前 2003/04/14(月) 08:44:54
◇「前向きの動きだ」と歓迎の意向 韓国

韓国政府高官は12日、核問題解決へ向けた対話の枠組みで、北朝鮮が米国に譲歩姿勢を示したことについて、「実際に(対話が)動き出すまでには曲折があるだろうが、前向きの動きだ」と歓迎の意向を示した。韓国政府内には、イラク戦争で米軍の圧倒的な軍事力を見た北朝鮮が融和路線に転換するとの期待があった。戦争は絶対に避けたい韓国政府は、北朝鮮の軟化に安堵している模様だ。

 韓国の盧武鉉(ノムヒョン)大統領は5月14日、ワシントンでブッシュ米大統領と就任後初の首脳会談を予定している。韓国政府は、世論の反対を押し切ってイラク戦争への派兵を決めた。これを米国に高く評価させることで、ブッシュ大統領から「北朝鮮は平和解決」との確約を取りつけようというのが、盧大統領の対米外交戦略の基本とみられる。その矢先の北朝鮮の融和路線への転換は、韓国政府にとって強い追い風といえよう。

 イラク戦争開戦後にストップした南北対話が再開されれば、韓国は「核問題解決を後押しするため」に、北朝鮮に対する肥料・食糧支援に踏み切ることが予想される。

 一方、韓国国内には、対話が始まってもスムーズには進まないとの慎重な見方も根強い。米朝関係筋は「北朝鮮の政策転換は、現時点では他の手段が通用しないと判断したからだ。対話が始まり、米国がイラクと同様の徹底的な査察受け入れを要求すれば、北朝鮮は強く反発するだろう」とみる。

 韓国外交通商省で米朝関係を担当する当局者も「対話が始まっても(解決には)1年以上はかかる」という見方を示し、対話の難航を予想している。

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